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悪人 

悪人 悪人
吉田 修一 (2007/04)
朝日新聞社出版局
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福岡の三瀬峠で保険外交員石橋佳乃の遺体が発見される。
同僚の前では彼氏と思われる人物と待ち合わせをしていたはずだが、その夜約束していたのは
長崎に住む土木作業員加害者清水祐一だった…


あわわー、これは久々にズシッとくる本でした。
「悪人」とタイトルが銘打ってあるのに、悪人がなかなか出てこない。
佳乃を殺したのかと思われる人物、清水祐一は朴訥で無口で母親に捨てられ祖父母に育てられ
その老いた祖父母達の面倒を見、ただの車好きの青年なのです。
こんな人付き合いが苦手なような青年がなぜ…なんだか直視していられない気分。
かえって殺された佳乃、彼女の想い人増尾のほうが悪人。
ただこれぐらいの人間はごまんといるだろうから、悪人とは言えないのですが。
しかし何がすごいかっていうと、佳乃、祐一を取り巻く人々の綿密さ。
彼らの背景が詳しく語られれば語られるほど、佳乃、祐一たちの違う側面が浮き彫りになってくる。
両親から見れば殺された佳乃は愛しい存在だが、まわりから見た彼女は違う。
視点が変われば違ってしまう。痛々しいくらいに。
祐一の「どっちも被害者になれん」ってのが、心に刺さります。

ただ自分なら見ず知らずの人に会おうともついて行こうとも思わないのですが…
でも自分が被害者にも加害者にもならないとは言えないです…

コメント

読み応えがありました。
さまざまな角度から、見る人によって変わる人の姿。
浮き彫りになってくる新たな面が印象的でしたね。
悪人とは誰なのか、考えさせられました。

久々に吉田さんを読んだのですがよかったです。
悪人がいつ出てくるのかと思っていたけど、悪人と呼ぶには
切ないモノがありましたよね。
悪人とは他人が作り出すものかもしれないですね。

TBさせていただきました

著者が並々ならぬ覚悟でこの作品に取り組み、できる限りの力を注いだという熱意が伝わってくるような本でした。

>タウムさん TBありがとうございます♪
この作品は今までの吉田さんとはちょっと違う気がしますよね。
久々に読み応えありました。

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吉田修一【悪人】

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悪人 吉田修一

装幀は町口覚。初出「朝日新聞」2006年3月24日~2007年1月29日。福岡と佐賀の県境、三瀬峠の殺人事件。被害者石橋佳乃・保険外交員。加害者清水祐一・土木作業員。なぜ事件は起きたのか?。祐一は出会った馬込光代と

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