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サウンドトラック 

サウンドトラック〈上〉 サウンドトラック〈上〉
古川 日出男 (2006/09)
集英社
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父親と6歳のトウタが乗る船が遭難しトウタだけが生き残り、無人島に流される。
母親が心中を図り海へ落とされた4歳のヒツジコ、奇跡的にボートに乗りトウタがいる島に流れ着く。
父親からサバイバル術をたたき込まれていたトウタと、幼いヒツジコはその無人島で暮らす。
そして、野生山羊の繁殖調査に来ていた者たちによって二人は保護され、小笠原の父島で養父母のもとで
暮らすことになる…
しかしヒツジコは小学校卒業とともに、東京に新しい養父母のもとに行くことになり二人は離れ離れと
なってしまう…

彼らの想像を絶する生い立ちに、まずはひきこまれていく。
親を知らずに生きてきた子供たち、保護されることを知らない子供たち。
たとえ新しい環境で育てられようとも、二人は欠けることのない二人だった。
しかしヒツジコは気付く、自分が殺されかけたことを。母親が、世界が。
そして二人はそれぞれの孤独の世界に入ってしまう…
ヒツジコは踊る行為に目覚める。世界を覆す踊りを。
途中まではこうやってその世界に魅了されていったのですが、トウタも東京に出てきてからは、どうも…
ヒツジコの人を再起不能にさせてしまうほどの、踊りも想像ができないものだし。
養母からも拒絶を受けてより自分の世界に入っていくのもわからんではないが、途中からはその養父母達が
登場しなくなってしまい、それでも高校に通ってるところを見ると結局その養父母の保護下に
いることはいるんだよね。それってどうなん?
トウタはトウタで、あまり魅力がない。
彼の「サウンドトラックレス」の世界がイマイチ伝わらなかった。
途中から登場してくる性別を超えたレニも、よくわからない。
物語がどこへ向かいどこへたどり着くのか…
じつはそんなことは関係ないのかもしれない。
ヒートアイランドで熱帯化していく東京。破壊されていく東京。
熱い、熱い。
文章がたたみかけてくる、熱気を帯びて。
「サウンドトラックレス」の世界にリズムを持つ文章が追いかけてくる。
そしてそれに魅了されていく。

フフフ、感想読み返しても意味わからないですね。
このわからない世界がいいのかもしれない。

読み始めてすぐに村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」を彷彿させる。
じつは「コインロッカー~」は私が高校生だったころのバイブル的存在。
感受性が一番強かった時期にこの本に出会い、繰り返し読み、キク・ハシ・アネモネの世界に浸った。
あの混沌とした世界に。
さて「サウンドトラック」がこの感受性の強い時期に出会ったとして、ここまでの本と成り得るか?
キクにしてもハシにしても、どこか1本通ったところに惹かれたのであって、トウタ・ヒツジコにはそれが私には
感じられなかった。
でも文庫版で述べられているとおり、「サウンドトラック」からはじまるだ。
これから広がっていく…そう思って古川日出男を追っていく…かな。


コメント

古川さん…私も数冊読んでいるのですが、
なかなか理解が難しい作品を書かれる方だと思います。
でも、「顔のない裸体たち」だったかな?これは結構面白かったです。
わかんないのに、なぜか読みたくなるんですよ~。
なんでだろ?

リズムにやられるんですかねぇ。
たたみかけてくる言葉のリズムに。
「顔のない裸体たち」ね、メモメモ。
密かに追っていきましょうか(笑)

古川さんは、やっぱり文章の力とリズムにやられるんでしょうね。
読むことそのものが楽しいって思います。
続けてだときついんですが、無性に読みたくなります。

>juneさん リズムですよねやっぱり。
続けてだときつい…わかります(笑)
私も次の古川作品は、ちょっと先かも。

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「サウンドトラック」古川日出男

サウンドトラックおもしろかったんですが、えらく疲れました。文章に力があるんですが、時に力技とも思えるところがあって、ねじふせられた気すらします。途中偏頭痛の前兆の暴力的な睡魔と偏頭痛の発作に何度も襲われたのですが、もしやこの文章のせい?とすら思ってし....
  • [2006/12/21 23:39]
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