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大統領の最後の恋 


大統領の最後の恋

  • アンドレイ・クルコフ
  • 新潮社
  • 2940円
Amazonで購入
livedoor BOOKS
書評/海外純文学




セルゲイ・ブーニンは孤独だった。22歳で結婚に破れて以来、どの恋にも空しさと悲哀がつきまとう。
ソ連崩壊後、政治の世界に足を踏み入れ、遂に大統領にまで昇りつめたが、真の愛は手に入らない。
だが、政敵との闘いの日々、移植手術を受けた彼の心臓の「持ち主」と名のる謎の女性が現れると、
運命は過去と交錯し、大きく動き始める。

セルゲイ・ブーニンの仕事や恋に悩む青年期、結婚生活に悩む壮年(?)期、
大統領になり孤独な老年(?)期。
この3つの時代が順番に展開され、細切れに読むのでなかなか前に進めませんんでした。
だけど青年期に起こったことが壮年老年に繋がっていき、おぉそういえばこんなことがあったよねと
見つけたときはちょっと嬉しい。
ウクライナの話なのですが、世界情勢に疎い私、ちょっとわからない部分もありました。
私が学生の頃はまだソ連だったのですが、ソ連が崩壊してからのことは正直わからないです。
この本でわかるのですが、物資が不足しているということ。
ブーニンの母が苦労して物資を調達してくるんですよね。
それに共同住宅への執着。まだまだ豊かさにはほど遠いのです。
大統領とはいえいつ覆されるかわからない情勢。
今の日本には考えられないですよね。厳しいんだよね。
こういう背景を理解していればもうちょっと楽しめたかな。
それにしても青年期のブーニンがとても大統領になるとは思えない。
いい加減な酒飲みの青年だったのに。不思議。
大統領となってからは孤独ですね。
心を許せる者がそばにいないことはかなりのストレスなのですね。
これから先の彼の人生はどうなるんだろう…
まだまだ模索は続いていきそうですね。

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冬の犬 

冬の犬 冬の犬
アリステア・マクラウド (2004/01/30)
新潮社
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カナダ東端のケープ・ブレトン島を舞台にした8編の短編。
厳しい自然に暮らす人々、動物たちの息づかいが聞こえてきそうな1冊です。
いずれも少し前の時代のようで、何をするにも人間の手が必要といった時代。
島の冬は想像を絶するもので、厳しく淋しく容赦なくやってくるのです。
表題作の「冬の犬」は、まさに読んでいるだけで凍りつきそう。
一番印象的だったのは「島」
島に生まれ島で育った灯台守の娘。
ただ1度恋をするのですが、結果的にはツライ恋に終わり両親の後をついで灯台の仕事を孤独に
こなしていくのです。
これが読み終わると、ふぅっと切なくなってしまったのです。
孤独な女=可哀相な女と思ってしまいがちですが、彼女にとってはこの暮らしこそが支えになってるところが
あるのかもしれないですね。
カナダは移民の国で、このケープ・ブレトン島はスコットランドからの移民が多いようです。
あとがきを読めば、スコットランドを追われて移民してきた民族であり、彼らがゲール語を大事にしている
ことからも民族の誇りを感じさせます。
歴史というのは脈々と続いているのですね。
世界史に疎い私は、あいまいなことしか知らなかったです。
こういった事実も踏まえて読めれば、もっと興味深く読めたかもしれないです。

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ある秘密 

ある秘密 ある秘密
フィリップ グランベール (2005/11)
新潮社
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一人っ子で病弱な少年が、兄の幻想を抱く。
ある日母親と一緒に上がった屋根裏で、本当に兄がいた形跡を感じる。
15歳になった少年に、戦時下を両親と暮らしたルイーズが秘密を彼に伝える…


理想の兄の幻想に、不安にさいなまれる少年…それだけはないのです。
途中から胸が締め付けられる思い。
迫害から逃れパリに逃げてきたというのに、パリは独軍の占領下に置かれてしまうのです。
そんな時代の下での両親の秘密。
倫理的にもたいへん切なく、それ以上に不幸が耐えられない悲しみを連れてくるのです。
あのときの選択…嫉妬、復讐、自暴自棄…いろんなことが考えられるのです。
それを止めることも出来ず、ただ見ているだけしかできなかった人たち。
様々な悲しみ、思いがとてもツライのです。

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