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新世界より 

新世界より 上新世界より 上
(2008/01/24)
貴志 祐介

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こういう類の話はどちらかといえば苦手なのですが、これは面白かった!
といっても結構グロかったりするのですが(^^;
今から千年後の日本が舞台。その頃の人間は呪力を持ち暮らしていた。そこは子供たちが徹底的に管理されている世界だった。
十二歳の早季たちはグループで行った夏季キャンプで、あることを知る。これまで信じていた世界を覆すようなことを…
未知の生物を想像することは苦手です。でもそれを差し引いてもひきつけられるものがあった。
とにかく圧倒されてしまった。追い詰められていく恐怖にはこちらも冷や汗ものだし、早季たちが友を思う気持ちには切なくさせられる。
そして最後は人間としての倫理を問われたような気がする。決して未来の話じゃない、今に言い換えることができる話だと思う。
でも長かった…早季が過去をふり返るような手記といった形で書かれてるので、思わせぶりな書き方だったり、謎だらけだったりで、中盤までは勢いよく読めたのですが、終盤は結構きつかった。やりきれないところもあったからかな。最後はあれでいいのか?って私は思う。

新世界より 下新世界より 下
(2008/01/24)
貴志 祐介

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お縫い子テルミー 

お縫い子テルミーお縫い子テルミー
(2004/02)
栗田 有起

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すごく不思議な世界でした。こういうの好きかもしれない。いや、好きです。
ありえない話なのですが、もしかしたらこういうのアリなのかもしれない。
決してキレイな話ではないけでど、おとぎ話を読んでいるような気持ちでした。
テルミーこと鈴木照美は流しのお縫い子、16歳。住まいを持たずお客の家に居候して暮らしている。
仕事が終われば居候先を去っていく…
最初の客はナイトクラブで歌うシナイちゃん。それはテルミーの初恋の相手。かなわぬ恋の相手。

息をつかせないほどの言葉の流れに乗せられてテルミーの世界に引きこまれていってしまう。
まっすぐなテルミー。しなやかな強さはどこからくるのだろう。
不思議な話。不思議な世界。なぜかこの異質な世界が心地よい。

もう1篇は「ABARE・DAICO」
小学5年生の誠二は母子家庭。体操服をなくしたことを母に言い出せず、夏休みに留守番のアルバイトを思いつく。
こちらもありえないような話なのだけど、面白い。大笑いってわけじゃなくフフっていう小笑いが続くのですよ。
とある事件に巻き込まれたり、大人びた同級生を意識したり。
留守番先の坂井さんが、妙な想像ですごい人物になってます(笑)

どちらの話もよかったです。栗田さんはぜひ他の作品も読んでみたいと思います。


アンハッピードッグズ 

アンハッピードッグズ アンハッピードッグズ
近藤 史恵 (2001/10)
中央公論新社
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舞台はパリ。
新婚旅行で置き引きにあい困ってる日本人夫婦を日本人ホテルマンのガクが自分の
アパートに連れてくる。
ガクの恋人であるマオは、彼の様子になにか違和感を感じる…

知らない土地で起こったトラブル。それに対処しきれない夫。
あぁ確かに最初から不安要素が渦巻いている。
ガクとマオの関係も腐れ縁のような関係で、いつ離れてもおかしくない状況。
だけどパリの街が似合うんですよね、この二人(行ったことはないが)
普通ならば嫌な存在なのに、それを感じさせずお洒落とも思わせるのです。
壊してしまいたいという衝動…なんかわかるなぁ。
実際にそういう行動はできないけど。

こういう恋愛小説はあまり読まないのですが、じっとり嫌な汗をかきました。
嫌な男ほど憎めないのかもしれないです。
あぁ私も騙される口かも。

陰日向に咲く 

陰日向に咲く 陰日向に咲く
劇団ひとり (2006/01)
幻冬舎
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読んだ人が概ねよかったと言う感想だったので、ずっと気になっていました。
予約数も意外と多くずいぶん待ってようやく読めた。
いささか旬をすぎたような気もして、あまり期待せずに読み始める。
「道草」ホームレスにあこがれ、ホームレスの真似事を始める男の話。
ふーん、言われるほどじゃないよね…なんて思っていたら次の「拝啓、僕のアイドル様」から、
おっと思わされてくる。
売れないアイドルのおっかけをしている男の話なのだが、これがなかなか面白い。
こんなやついるいると笑い、ちょっとしんみりさせられるのです。
「ピンボケな私」では、見事にダメな女になっちゃってるし、「Overrun」でギャンブル好きだけど
気の弱い男の心の動きが見事。
いやぁびっくり。
確かに文章からいったら大味なかんじもするのですが、心の声が目の前で展開されているように
聞こえてくるんですよね。面白い。
まさに劇団ひとりだわ。一人で何人も演じきっている。
それにどの章にもリンクするところがあって、あっこいつ!こんなところにとか、あの場面ではこいつが
こんなことしてたのねと、世間は狭いというか人との縁を感じさせられたりする。
最後の「鳴き砂を歩く犬」では、ホロッとさせられたりするんです。
売れない芸人と、その尻を叩く女。
一方通行にも思えるのだけど、巡り会うべくして巡り会った二人なのです。
なんかこういう生き方をしてきたのも、よかったのかもしれないね。

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ナイチンゲールの沈黙 

ナイチンゲールの沈黙 ナイチンゲールの沈黙
海堂 尊 (2006/10/06)
宝島社
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東城大学医学部付属病院小児科病棟に勤務する看護士浜田小夜。
担当患者の中に眼球に発生する癌網膜芽腫(レティノ)のアツシと瑞人。
瑞人の父親は無職で飲んだくれで病院にも来ず、息子の病状すら知ろうとしない。
小夜は病院に来るよう父親を説得するが相手にされない。
彼らのメンタルサポートを不定愁訴外来・田口公平が受け持つのだが、その矢先瑞人の父親が
殺されてしまう…


読み終えてすぐなのですが、かなり不快です。
憤慨中なのでかなり辛口です。面白かったかたごめんなさい!

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感光生活 

感光生活 感光生活
小池 昌代 (2004/06)
筑摩書房
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小池さんは詩人で石田衣良さんと同級生なんだそうです。
そんなミーハー的な考えで手に取ったのが短編集「感光生活」。
最初の1篇が日常から不条理な世界になってしまうものだったので、そういうのかなぁと
思ってたら違いました。
ほとんどが人との出会いや係わり合いにまつわる話。
陳腐な言い方をすれば、言葉・文章が美しいんですよ。
それでいて辛辣な言葉も入っていたりして、なかなか気が抜けないのです。
そんなこいけさんがかわいかったりもするんです。
ふーん、それでそれでというところで、ばっさりと終わってたりするのですが、
不思議とモヤモヤ感がないんです。
私は写真を撮るときに構図を考えるのが好きなのですが、写真は風景を切り取ると考えてます。
だだっ広い風景から、自分の感じるところを切り取るのです。
そんなかんじなのです、この短編集。
普段の生活の中から感じるところを切り取ってあるというかんじなのです。
だから続きがどうなったのなんて関係ないのかも。
こういう巧さは詩人ならではなのかもしれないですね。

ところで小池さんは、若い男よりおじさま系がおすきなのかしら。
そんなことを思ってしまう不純な私です…

チーム・バチスタの栄光 

チーム・バチスタの栄光 チーム・バチスタの栄光
海堂 尊 (2006/01)
宝島社
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東城大学医学部附属病院ではアメリカ帰りの心臓外科医桐生によって編成されたバチスタ手術専門
「チーム・バチスタ」が成功率60%といわれるバチスタ手術を100%の成功を収めていた。
しかし3件続けて術死が発生。
病院長高階は万年神経内科の不定愁訴外来の田口に内部調査を依頼する。
そして調査のために手術を見学する田口の目の前でまた…

一部の探偵役は田口医師。
田口は大学病院にいながらも出世を望まない医師らしくない医師。
大学病院のしがらみに縛られてない立場っていうのは調査役にはうってつけなのかもしれないです。
内部調査っていうのはこっそりと行うものと思ってたら違ってました。
そりゃスッタフに聞かなきゃ原因なんて、わからんですよね。
うってかわって二部からは厚生省役人、白鳥氏登場。
かなり変わった人物ですが頭がキレるんです。
どこか誰かに似ているような気もしますが…
相手を怒らせて自分のペースに巻き込んでしまう手法はお見事と言っていいでしょうか。
それにしても彼は最初から、原因をお見通しだったのではと思えてきます。
脇役のキャラもよかったです。
妙に存在感ある藤原看護師がステキですね。
桐生兄弟もなかなか。
星野さんの天才的な器機出しっていうのが気になります。

確かに面白かったのですが、ひっかかるのは最後の患者は助けることができたということ。
この患者の死によって、真相が明らかになるというのは命の重さを考えさせられます。
ほとんどネタバレかも!注意↓

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破裂 

破裂破裂
久坂部 羊

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医療ミスに高齢化問題とテーマはいいのに、絞りきれずにどこか散漫になった印象がしました。
それに登場人物がイマイチ…
誰か熱い人間がいれば、もっと楽しめたかもしれません。
でもやはり考えねばいけない問題も…
医療ミスについては、医者ってそうなの?と問うてみたいです。
確かに完璧な人はいないだろうけど、患者は命を預けてるわけですよね、そのへんをどう思ってるのでしょうか…
高齢化問題も痛い話ですね。
遠い将来の話とは言わずに考えなきゃいけませんね。

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凶笑面 

4101207216凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉
北森 鴻

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民俗学って面白いですね。
歴史とは違って生活に密着しているぶん、精神的なものであったり宗教的なものであったり
現在と共通していたり正反対のものであったり。
興味深いものばかりでした。
それを紐解いてくれる蓮丈那智と内藤三國のコンビがいいー。
クールで知的な美女と、彼女に支配されている助手。
突然振られてくる問題にたじろぎながら答える三國が、応援したくなるほどかわいい。
でもこういう強い女性って憧れますよね。
異端と呼ばれながらも自分の信念を通していく。
この姿見習いたいものです。

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傷 慶次郎縁側日記 

4101414149傷―慶次郎縁側日記
北原 亜以子

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元南町奉行所同心で今は酒問屋の寮番をしている森口慶次郎。
様々な事件が舞い込み、首を突っ込んでいく。
この慶次郎がかっこよくもあり、かっこ悪くもあり。
じつにいい!
慶次郎を支える脇役たちもこれまたいいのですわ。
今回のお気に入りは吉次ですな。
十手持ちでありながら、人の弱みにつけこんで強請るという
悪い奴なのですが、じつは優しい一面も持ってるんですよ。
この吉次主役の「似たものどうし」がよかったです。

事件を運んでくる女たちの業の深さにも、切ない思いです。
口約束とわかっていながら待つ女、ダメな男とわかっていても切れられない女…
江戸の粋が加わって、あぁー時代モノはいいわーと思ってしまいます。


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