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青空のむこう 

青空のむこう 青空のむこう
アレックス シアラー (2002/05)
求龍堂
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交通事故で不意に死んでしまったハリー少年。気がつけば”死者の国”の受付にいた。
150年前に死んだアーサーと出会うが、アーサーは顔も知らない母を捜している。
皆”彼方の青い世界”に向かうのに、なにか心残りがある者は”死者の国”に留まってしまうのだ。
ハリーにも心残りがあった。
事故にあう前に姉のエギーとケンカしたこと。
ハリーはアーサーに連れられて”生者の国”に向かう…


この手の本は泣いてしまうだろうな。と思ったらホントに泣いてしまいました。
でも決してハリー少年が悲観的ではないのです。
死んだことを悔やんではいるのですが、でも受け入れてるんですよね。
こういうのって宗教の違いなんですかね?
死後の世界についても、なんだか違うなと思って。
仏教だと極楽と地獄にわかれるじゃないですか、他の宗教ってどうなんだろ。

自分が死んだあと周りの人はどう思っているのか…
ハリーがいなくても日常は動いている。友達も前に向かってる。
わかってはいても、一抹の淋しさを感じるハリー。
だけど天敵と思っていたヤツの本当の気持ちを知り、ハリーも本当の自分の気持ちに気付く。
そして家族のもとに…

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わたしを離さないで 

わたしを離さないで わたしを離さないで
カズオ イシグロ (2006/04/22)
早川書房
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優秀な介護人キャシー・Hは、提供者と呼ばれる人々を世話している。
キャシーが生まれ育った施設ヘールシャムの仲間も提供者だ。
キャシーは親友のルースとトミー達と過ごしたヘールシャムの日々を思い出す…


なんだろう、この読後感は…
読んでいくうちにヘールシャムの施設が、単なる施設じゃないことに気付く。
なぜなら彼らに親の存在を感じないのだ。
提供?介護人?
謎を含ませ淡々と物語が語られていく。
そして事実がわかっていくのだが、決してドラマチックに語られることもなく、至って平静に語られていく。
彼らは自分達の運命を抗うことなく受け入れているように思えるのだ。
何故生まれてきて、何故使命を遂げていくのか…
何気ない青春の日々を振り返っているように見えるのですが、底にあるのは言いようのない思い。
同じように考え、恋をし、友情を育むことだってできるのに。
抑制のとれた文章は読後に、じわじわと波を押し寄せてくる…

チョコレート・アンダーグラウンド 

チョコレート・アンダーグラウンド チョコレート・アンダーグラウンド
アレックス シアラー (2004/05)
求龍堂
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選挙で勝利を収めた健全健康党によってチョコレート禁止法が発令された。
チョコレートだけでなく甘いものが禁止され、店からはあらゆるお菓子が消え、
とても食べれたものじゃない代用菓子が並べられる。
チョコレートが大好きな少年ハントリーとスマッジャーは、行きつけだったバビおばさんの店の倉庫に
チョコの材料を見つけ密造することを思いつく。
チョコの密売人となり、地下チョコバーを開くのだが…


たかがチョコ?お菓子くらいなんて思ってませんか?
いえいえこれはたいへんな問題なのです。
小さな包み紙のチョコさえ、チョコレート探知車によって発見され強制施設に送られてしまうのです。
しかも何故こんな迷惑な法律を作ってしまうような政党が勝利したのかというと、政治による無関心から!
誰もこんなとこに投票しないよ、という気持ちから選挙に行かない人が増えたからなんですよ。
これってどこの国でも当てはまることじゃないですか!
あとがきにも書いてあったのですが、「チョコレート」を「自由」に置き換えて考えてみてください。
自由を奪われてしまうんですよ、圧力によって。
結構メッセージのある話なのです。
こういうことは抜きにしても、楽しい話でした。
ハントリーとスマッジャーの二人が、少年ながら頑張ってるんですよ。
いい大人よりも女・子供が、不当な圧力に戦いを挑んでるんです。
その行動力はすごいです。
でもさぁ、チョコレート探知車とか抜き打ち検査とか怖いと思いません?
なんか妙なピリピリムードが漂って、いい国にしようって心意気が感じられませんよね(笑)
児童書ともいえるようなわかりやすい話なので、この厚みじゃなければウチの子供にも薦められるのになぁ…

穴 

穴
ルイス・サッカー (1999/10)
講談社
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デブでいじめられっ子のスタンリー・イェルナッツは代々ツイていない家系だ。
それは「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひいひいじいさん」のせい。
そのスタンリーが、無実の罪で「グリーン・レイク・キャンプ」という名の少年収容所に入れられる。
そこは炎天下の中、毎日ひとつずつ穴を掘り続けなければいけないのだ…


なぜ「穴」を掘らなきゃいけないのか?
しかも炎天下の中、猛毒の黄斑とかげだっているのに。
その謎はだんだんと解けていきます。
スタンリーの家系がなぜついてないのか、グリーン・レイクがまだ湖だった頃の美しい教師とタマネギ売りとの
恋の話、ひいじいさんを襲った「あなたにキッスのケイト・バーロウ」の話。
ひとつひとつはバラバラの話だけど、最後には繋がっていくのです…
スタンリーも最初はいじめられることに慣れていて、仲間にも心開くこともなかったのだけど、
穴堀り仲間ゼロとの出会いが彼を変えていく。
やっぱりこれも少年の心の成長が描かれているんですよね。
心も体もたくましく強くなっていくのです。
「グリーン・レイク・キャンプ」の女所長も、キャラがもろに悪役!っていうかんじで魅力的です。
爪が怖いわ~。

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