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橋 

橋
(2010/01)
橋本 治

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この話に登場する二人の女性は、ほぼ私と同年代であろう。
同じように小学生の頃にピンクレディの歌と踊りに魅せられた小学生だった。
クラスにこのように疎まれた女子はいたのだろうか…
私が気付かないところで鬱積した思いを募らせていた子供もいたのかもしれない。それに気付くにはまだ子供すぎたのかもしれない。
そうかといってすべての子供がこのように育ち罪を犯すとは限らない。どこでどう狂っていったのか…
彼女達の物語だけではない。その母親達の物語でもある。昭和という時代を生きてきた女達の話なのだ。
一人一人に価値観は違えども、誰もが今よりよくなると信じて疑わなかった昭和。その先にあるものは、はじけてしまう未来なのに。
読みながらなぜか汗ばむ思いだった。決してエアコンではなく扇風機のぬるい風しかない暑い夏を思わせる。

二つのよく知る事件に収束されていくのだけど、そのあたりが淡々としていて置き去り感がなんともいえません。

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にょっ記 

にょっ記にょっ記
(2006/03)
穂村 弘

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箸休めみたいな本です。唐突にはじまり唐突に終わる。でもって、ついつい笑ってしまう本です。
かなり脱力系です。
一番面白かったのは高知城を作ったOLの話かなー。なぜに高知城ーーーー。
イラストもたいへんかわいかったです。
たまにこんな本も読むのもいいもんです。

茶の湯事件簿 

「へうげもの」を7巻まで読んでます。このマンガは戦国時代織田信長、豊臣秀吉に仕えた古田織部が主役。
織部は日本建築史なんかにも出てくるので知っていたのですが、武将とは思わなかった~。無知だわ。
このマンガでも戦国モノの小説などを読んでも「茶の湯」は非常にKeyなんですよ。
なぜにそこまで茶道具に固執するのか?千利休はどうして確たる地位だったのか?
いろいろ疑問がわいてくるんです。だって歴史の授業ではそんなこと習わないじゃないですか。

へうげもの 7服 (7) (モーニングKC)へうげもの 7服 (7) (モーニングKC)
(2008/08/22)
山田 芳裕

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で、ちょうどいい本を図書館で見つけたのです。

茶の湯事件簿茶の湯事件簿
(2004/01)
火坂 雅志

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今、茶道のイメージとしては礼儀作法だと思うのですが、戦国時代では違うんです。
「茶の湯」とは許された武将しかできないある意味ステータスだったんです。
でもって茶道具はお宝だったのですよ。褒美が茶碗だったりとか、目上の人に献上したりとかね。
それに政治とも密接。
茶室という狭い密室で向かいあいいろいろな駆け引きが行われたりするのです。
それになんといっても美学ですよ。これはそれぞれの茶人の世界があり、哲学とも言えますよね。
利休のわびさびは日本の美といってもいいぐらい今の世にも根付いてますよね。
この本にはそれぞれの時代の茶人の話でまとめられてます。
「へうげもの」にも出てきた話もあり、私にはおぉーなるほどとパズルが完成したようでもあったのです。松永弾正の平グモとかね。
ちょうど7巻は山上宗二の死が描かれてたとこだったので、彼の人となりがわかってよかったです。
欲をいえばここに登場する茶道具の写真がついててほしかったなー。
しかし茶の湯って奥が深いですよね…

決壊  

決壊 上巻決壊 上巻
(2008/06/26)
平野 啓一郎

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とても厚い本2冊だったのですが、ほぼ一気読み。続きが気になるんですよ。
はっきり決着せい!っていうかんじで。
でも読後は後味悪しでした…
子供の頃から優秀で東京で一人暮らしするエリートな兄、親元まで車で数時間といったところに住む弟家族。
前半は兄弟の微妙な確執が細かに書かれ、優秀な兄なのに奥底では何考えてるんだかわからないっていったかんじで
親にも思われてるようで、それぞれに温度差があるようなんです。
で、この弟が殺されるってことは表紙にも書かれてるんで、いつ殺されるの~って引っ張られちゃうんです。
この事件にもうひとつある事件が絡んでくるんですよ。
これが子を持つ親ならちょっと痛い話なんです。
そのうえネットの怖さが加わってくるんです。なんだかネットするのをためらってしまうくらい。
結構前に読んだのですが、感想書こうと思って思い返しても後味悪いな…
でも出来たら読んでみてください。そして私のモヤモヤ感を解く鍵となってください~。
決壊 下巻決壊 下巻
(2008/06/26)
平野 啓一郎

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ぼくと未来屋の夏 

ぼくと未来屋の夏 ぼくと未来屋の夏
はやみね かおる (2003/10/26)
講談社
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「未来を知りたくないかい?」
六年生の夏休み前日、風太は未来屋を名のる猫柳さんに声をかけられる。
旅の途中だという猫柳さんは、夏休みの間風太の家に居候することになる。
宿題の自由研究のテーマを、風太の住む髪櫛町に伝わる「神隠しの森」に決めた風太は、
神隠しの謎について猫柳さんと調べ始める…

講談社のミステリーランドです。子供も大人も楽しめるシリーズです。
神隠しの謎に絡んでくるのは、宝!
なんだか夏休みの冒険といったかんじです。
猫柳さんは大人なのですが、子供から見ればいったい何者?怪しい人物なんですよ。
風太とのかけあいは読んでいても楽しいです。
6年生の夏休みは子供にとっては、楽しめる夏休みはこれが最後なのかもしれないですよね。
中学生になってしまえば、少し大人になった夏休みとなってしまうし。
クラブとか宿題とか塾とか…あぁ現実的。
そんな重要な夏休みを猫柳さんに出会えて、風太にとってはかけがえのない夏休みと
なったのかもしれないですね。
謎ときはちょっとブラックでしたよね~。
町ぐるみでそんなことをしてたなんて。
神隠しは怖いモノです。

ミステリーランドは面白いし、イラストはステキだし、好きなのですが
ふりがなが結構うっとうしい。
さらっと読めそうなのに読めないのでした…

モドキ 

モドキ モドキ
ほしお さなえ (2006/04)
角川書店
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こっ、これはB級ホラー映画を観ているようだった…
発端は大学の研究チームが南米より持ち込んだ植物。
自らの欲望で、それは増えていく…
主な登場人物は同じスーパーで働くカホ、主婦のカメイさん、学生のマツナガ。
それぞれに愛情が歪んでしまっている。
それが最後に向かっていくうちに明かされていき、驚く、驚く。
淋しいかもしれない。
でもやはり驚きはアレの存在。アレが出てくるところもかなり衝撃的かもしれない。
でもそれはホント「モドキ」でしかないんだよね。
「モドキ」ってのも淋しさ、孤独の象徴かもしれない。
ところで一番心配なことは、アレが広まってること。
そして広まった先でまた増殖してるかもしれないんだよね…怖い。

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空色ヒッチハイカー 



  • 著:橋本 紡
  • 出版社:新潮社
  • 定価:1470円(税込み)
空色ヒッチハイカー
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書評データ




十八歳の夏休み、兄が残した古いキャデラックに乗り込み、九州に向かう彰二。
旅は道連れとヒッチハイカーを乗せて走ることに。
相棒となった口は悪いが美人の杏子ちゃんを乗せ、車は南へ走る。


十八歳の男の子ってこんなに無謀で幼いのかな…というのが第一印象。
無免許で、しかも古いアメ車で旅に出るとは。と、現実的な私はひいてしまった…
東大生で財務省への就職も決まっていたがいなくなってしまった兄に憧れ背中を追いかけていた
彰二ですが、兄への呪縛を解くのが目的なのかとも思ったのですが、どうなんだろ?
兄をお兄ちゃんと呼ぶのも…どうなんだろ?
主人公が気に入らないまま話は進んでいくのですが、相棒となった杏子ちゃんも謎だよなぁ。
青春小説と割り切ろうと思うのですが、もうこういう青春モノは読めないのかなぁ。
でも映画になれば爽やかで、青春ロードムービーってかんじでいいのかも。
若い男の子が悩みながら成長する姿が見えてくるかもしれないです。
途中で彰二と杏子はいろいろな人を車に乗せるのですが、石崎さんという放浪の旅を続ける男が
一番印象的でよかったです。
いやいやかっこいいわけじゃないですよ、もっさりとした男ですよ。
でも3人で普通ならつまらんと思う遊園牧場に行ってしまうところとこが面白かった。

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サウンドトラック 

サウンドトラック〈上〉 サウンドトラック〈上〉
古川 日出男 (2006/09)
集英社
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父親と6歳のトウタが乗る船が遭難しトウタだけが生き残り、無人島に流される。
母親が心中を図り海へ落とされた4歳のヒツジコ、奇跡的にボートに乗りトウタがいる島に流れ着く。
父親からサバイバル術をたたき込まれていたトウタと、幼いヒツジコはその無人島で暮らす。
そして、野生山羊の繁殖調査に来ていた者たちによって二人は保護され、小笠原の父島で養父母のもとで
暮らすことになる…
しかしヒツジコは小学校卒業とともに、東京に新しい養父母のもとに行くことになり二人は離れ離れと
なってしまう…

彼らの想像を絶する生い立ちに、まずはひきこまれていく。
親を知らずに生きてきた子供たち、保護されることを知らない子供たち。
たとえ新しい環境で育てられようとも、二人は欠けることのない二人だった。
しかしヒツジコは気付く、自分が殺されかけたことを。母親が、世界が。
そして二人はそれぞれの孤独の世界に入ってしまう…
ヒツジコは踊る行為に目覚める。世界を覆す踊りを。
途中まではこうやってその世界に魅了されていったのですが、トウタも東京に出てきてからは、どうも…
ヒツジコの人を再起不能にさせてしまうほどの、踊りも想像ができないものだし。
養母からも拒絶を受けてより自分の世界に入っていくのもわからんではないが、途中からはその養父母達が
登場しなくなってしまい、それでも高校に通ってるところを見ると結局その養父母の保護下に
いることはいるんだよね。それってどうなん?
トウタはトウタで、あまり魅力がない。
彼の「サウンドトラックレス」の世界がイマイチ伝わらなかった。
途中から登場してくる性別を超えたレニも、よくわからない。
物語がどこへ向かいどこへたどり着くのか…
じつはそんなことは関係ないのかもしれない。
ヒートアイランドで熱帯化していく東京。破壊されていく東京。
熱い、熱い。
文章がたたみかけてくる、熱気を帯びて。
「サウンドトラックレス」の世界にリズムを持つ文章が追いかけてくる。
そしてそれに魅了されていく。

フフフ、感想読み返しても意味わからないですね。
このわからない世界がいいのかもしれない。

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毒 

毒 poison 毒 poison
深谷 忠記 (2006/08)
徳間書店
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妻には暴力を、看護師にはセクハラを、担当医師には暴言を、同じ入院患者にも
イヤミな言葉をかける入院患者松永。
彼には息子がいたのだが、中学生の時にシンナーによる事故で死んだのだ。
そのときの同級生が今の担当医師高島であり、彼の部屋での事故だった。
複雑に絡む人間関係、松永の態度に皆憤りをこらえていた…
そんな中、病院内で筋弛緩剤が紛失する…


結構厚みのある本でしたが、一気読み。
殺人が起こりその犯人は誰か?が二転三転していくんですよね。
家庭内のDV問題、昔の恋、息子の死などなどサスペンスを盛り上げてくれます。
父親の暴力というのは子供にまでかなりの影響を及ぼすんですね。
↓ここからネタバレかな

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いつか王子駅で 

いつか王子駅で いつか王子駅で
堀江 敏幸 (2006/08)
新潮社
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珈琲を飲むことができる居酒屋「カオリ」で知り合った印鑑職人の正吉さんが忘れていった
お客への届けものに気付き慌てて追いかけたが見失ってしまった…


というところから始まります。
正吉さんは背中に昇り龍があるのですが、主人公の人生の師ともいえる存在なんです。
音信不通となってしまった正吉さんを待つのです。
待っている間にいろいろなことを考え日々を過ごしていくのです。
この主人公のそんな日常をただ書き綴ってあるだけのようにも思えるのですが、
全体的にスローなんです。
でもよくある職業不明のゆるゆる系の話とはちょっと違うかんじなのです。
うーん感想が難しいです。
正直なところ競馬の話とか古書の話にはついていけなかったです。
「スーホの白い馬」くらいしかわからんかった。
なんだか主人公の考え事の世界に入り込んだかんじですよね。
考えてる本人には思考と思考が繋がっているのですが、ハタから見ると突飛なかんじ。
でもその中に入り込んでるから、自然の流れでその緩やかな世界に違和感ないかんじでした。
このゆるい世界でただ一人駆け抜けてるなぁと思ったのが中学生の咲ちゃん。
彼女の存在はまぶしいですね。

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